3:滲出性中耳炎
17歳女子高校生(左耳)
空気層が見える(*の下、他
74歳女性。右耳の聴こえの低下が主訴。中耳腔の空気が抜け
鼓膜の下2/3にて陥凹(上中央図)。経鼻的に空気を入れ
鼓膜の陥凹が改善すると、聴力が恢復(右端図)
4歳男児右鼓膜:鼻から空気を入れると、左図から中央の
図のように鼓膜の裏(中耳腔)に空気が入り、色が飴色から
白味がかった色となり、鼓膜と向かい側の壁の距離が離れる。
空気泡が大きくなり、やや聞こえが改善する。
3歳男児(右耳)。とても聞こえる
気がしない。手ごわいタイプ
典型的な幼児の滲出性中耳炎の鼓膜.中耳腔にゴム糊に似た
粘る液が貯留、鼓膜は奥に陥凹し、鼓膜は黒く見える.鼓膜の
可動性が低下するため、聴力は低下し、聞き返しが多くなる.
70歳男性(右耳).鼓膜が陥凹し
奥の構造が鼓膜面にレリーフ状
に浮き上がっている
液が消失した後、鼓膜は癒着するため、音を伝える骨は
動かない.耳の遠い人となる.治療は容易でない.
中耳腔換気用の各種チューブ
:右上の緑の13個は治療用に
挿入したが、数ヶ月後に自然
脱落したもの。
右耳にチューブを挿入 左耳に挿入 中耳腔に落下したチューブ:
↓の先、鼓膜に透けて見える
頭の外傷:中耳腔に血液.
青黒く見える
上図:アデノイドA.右図:左鼻の奥、矢印は左耳管咽頭孔.ここは
鼓膜の内側に至る.風邪の炎症、鼻水、アデノイド増殖により閉鎖
され、大気圧変化の調整不良となると、滲出性中耳炎に至る.
浸出性中耳炎と書くのは間違いです.滲(にじむexudate)と浸(ひたすinfiltrate)は異なる.
一部の看護学校の教科書にこの間違いが見られます.次の世代に「正しいことを教える」
という使命感が欠落しているとしか言い様がない.どのような執筆者が記載?
耳鼻科の医者でも区別のできない医師がいて、あきれる。医療関係の書籍にも注意が必要.
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