気管・食道

論文・執筆

3.中規模病院の気管切開術のアンケート 日気食会報 55:48、2004.西澤伸志・・・医療事故を防止するための基礎資料

2.嚥下したバリウムカプセルの停止位置とその停止位置感覚 西澤伸志(にしざわ耳鼻咽喉科クリニック)日本気管食道科学会会報 54:197-201,2003
要旨 目的:バリウム入りカプセルを嚥下させ、ノドにひっかかる感じを調べた。対象:正常者20名(男18名、女2名)、平均38歳(3151歳)。方法:バリウムをつめた#0号のカプセルを嚥下させ、食道内の停止した部位と停止したと感じた位置を比較した。結果:カプセルの停止位置は、食道第一狭窄部位と第二狭窄部位の中間に停止した対象では口側に停止したと感じた例が多く、これらの中で、2椎体口側の第7頚椎の高さに停止したと感じた例に、ノドにひっかかる感じを認めた。第二狭窄部位の大動脈弓の高さに停止した場合に、第7頚椎の高さに停止したと感じた例も認めた。大動脈弓中央より下方に停止した例ではノドにひっかかる感じを認めなかった。結論:第一狭窄部位と第二狭窄部位の中間あるいは第二狭窄部位にカプセルが停止した対象の中で、第7頚椎の部位に感じた例がいわゆるノドにひっかかる感じに該当した。

1.食道異物摘出 耳鼻咽喉科診療QUESTION & ANSWERS 第12号 六法出版 1205ノ4-5、1990. 西澤伸志 
   (文字化けが生じた場合:順に丸1から丸5が入ります)
          Q:食道異物の種類に合わせた食道鏡選択基準について。
          A: 患者の年齢、性、異物の推定部位から食道鏡の種類、長さ、大きを決め、摘出用器機を選定するのであって特別に異物に合わせた食道鏡の選択基準というものはない。ただおよそ食道異物の種類は概ね、@コインなどの薄い円盤型異物、A魚骨、PTPのような鋭利な異物、B食物塊などの柔らかいが、量の多い異物、C安全ピン、D義歯などに分けらるのでそれらに対応した食道鏡を選択する。・・・以下省略。

学会発表と抄録

7.嚥下したバリウムカプセルの停止位置と感覚-正常人を対象として(VTR)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第186回 2002.9.8 札幌市
 西澤伸志(にしざわ耳鼻咽喉科クリニック)

     目的:いわゆるノドにつかえる感じの患者にバリウムを嚥下させて調べても、内視鏡で調べても所見が得られない。そこでこれらの患者にバリウム入りカプセルを嚥下させ、その停止位置と愁訴の関係を調べ第183回北海道地方部会にて報告した。今回は正常者を対象に、停止位置と停止した際に感じる感覚の関係を調べることを目的とした。対象:正常者20名(男18名、女2名)、平均38歳(31〜51歳)。方法:予め立位にて2方向により透視し、嚥下機能に異常がないことを確かめた。次いで2回カプセルを内服させ、その動態を録画し停止位置を調べた。被検者にひっかかる、つかえるあるいはつまった感じの有無、およびそれらを感じる部位を指摘させた。カプセルは日本薬局方0号、容量0.79mlを使用し、これに乾燥硫酸バリウム1.071g(1.052〜1.089g)を詰め用いた。結果:カプセルの停止した部位は同一部位で停止する、停止部位が異なる、停止したりしなかったり、停止しないで胃に落下する等4タイプに分けられた。停止した部位は、第一狭窄と第二狭窄の中間、および第二狭窄部位の2箇所に分かれた。停止した部位と停止していると感じる部位は、第一狭窄と第二狭窄の中間に停止した対象者では2椎体口側のC7の高さに感じ、第二狭窄部位に停止した対象者は口側にずれて感じる、同じ部位、肛門側に感じるの3種類に分かれた。まとめ:いわゆるノドにつかえる感じはC7の部位に感じた対象が該当すると推測された。これらの結果を報告する。

6.「薬がのどにひっかかる感じ」の嚥下機能検査 ・・・(飲み込み異常の検査方法)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第183回 2001.3.25 札幌市
 西澤伸志(美唄労災)
  目的:従来の透視検査では不定愁訴の薬がのどにひっかかる感じの解明できないのでバリウム入りのカプセルを飲ませ調べた。対象:薬等がのどにひっかかる感じの18名を対象とした。結果:第一狭窄部の下C7の高さにカプセルは停止したことが判明。少量ではC7に停止しても嚥下機能が惹起されないと考えられた。また停止位置より愁訴は口側に偏移しており患者の感覚と実際の停止位置にはズレがあった。以上の結果を供覧した。

5.成人気管cannula抜去困難症例と気管切開について
 医師への面接アンケート                    ・・・(医療事故防止への提言)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第178回 1998.10.4 札幌市
 西澤伸志(美唄労災)
     気管内挿管による喉頭、気管合併症をVTRに記録したので供覧する。症例1は○歳女性。・・・中略・・・。発声練習開始のため気管孔を閉鎖すると窒息状態となり、当科紹介。声門下に横隔膜を形成し、同部は完全閉鎖。・・・中略・・・。全身麻酔下にて横隔膜切除し退院。症例2は○歳女性。○○○○のため治療の一部として気管切開施行。七カ月後cannula抜去ができないため当科紹介。・・・中略・・・。以上の症例を中心に供覧する。

4.プランマービンソン症候群の嚥下動態(VTRを中心に)(飲み込み障害の治療)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第172回 1995.10.7 札幌市
 西澤伸志(美唄労災)、西澤典子(北大耳鼻科)
     高度の咽頭頚部食道狭窄と鉄欠乏性貧血を伴う○歳女性の嚥下動態を記録したので供覧する。主訴は「形のある物が食べられない」。 10年来の貧血があった。バリウム透視下で、咽頭頚部食道狭窄はX線写真上2mm幅の狭窄で砂時計状を呈し、webも認めた。水100mlの飲水は嚥下第一相で 15秒を要し、誤嚥も伴った。・・・中略・・・食道入口部の静止圧は180mmHg。全身麻酔下にて輪状咽頭筋切断術を施行したが、・・・中略・・・以上の嚥下動態を供覧する。

3.嚥下機能検査 - How I do it -             ・・・(飲み込みの検査方法)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第168回 1993.9.19 旭川市
 西澤伸志(美唄労災)
    前回(167回)ビデオにて食道憩室症例を供覧したところ、嚥下機能検査としての咽頭食道透視の手技について多数質問が寄せられた。そこで今回、当科の日常診療で施行している方法(家庭用ビデオ使用)を紹介する。(1)記録方法;IDを利用した患者の区別、受像機(デイスプレイ)から画像信号の取り込み方法(M型コネクタ)など、(2)検査手技;須崎氏の咽頭クリアランス、丘村氏のバリウムパン他、(3)患者体位;嚥下運動の各相、頚椎(症)、食道蠕動などについて可及的に供覧する。透視検査は当科では全てビデオに記録している。ちなみに1993年度は74例、1994年度は141例、本年4月から6月30日までは45例に施行した。週一回検査日を設けており、1例当りの検査時間は10分前後、全体で約1時間を要している。

2.食道憩室4症例-透視を中心として           ・・・(飲み込みの異状症例)
 日本耳鼻咽喉科学会北海道地方部会第167回 1993.3.21 札幌市
 西澤伸志(美唄労災)
   1992年4月より1993年2月までの11カ月に当院にて嚥下について透視を施行した症例は120例である。当科では全症例をVTRに記録しているが。その内4例に憩室が認められたのでそれらを供覧した。症例1は○歳男で主訴は咽喉頭異常感症である。立位にでは憩室は不明瞭であったが、仰臥位にさせると食道の下1/4の部位に1cm大の丸い牽引性の憩室が浮き上がってきた.症例2は○歳女で主訴は咽喉頭異常感症である。立位にて食道の下1/3の部位の蠕動運動の欠如した部位の口側方に1椎体大の憩室が認められた。仰臥位では胸椎の右に出現し、内視鏡では瘢痕組織により絞握されて出現した様相の皺壁像であった。病理は異常なかった。症例3は○歳女性、10年来憩室があることを胃カメラにて知らされていた。今回転居のため当科にて精査希望し来院。立位では食道中央の右前方に薄く粘膜皺壁像が浮きでた。右側臥位では3cm大の丸い充盈像が得られた。以上の3例は体位を様々に変換して憩室が描画された。症例4は○歳、いわゆるZenker の憩室である。透視像の他にCT像および硬性の上部食道鏡下にて施行した内視鏡の像も供覧した。

1.当科における肉芽腫症例の検討
 日本耳鼻咽喉科学会埼玉県地方部会第27回 1984.5.27 浦和市
 西澤伸志、井上鉄三、平出文久、坂田淳一、友松英男(防医大)
     当教室では、1984年4月までに男6人女1人の鼻副鼻腔、喉頭の壊死性肉芽腫症例を経験した。今回は、声門及び声門下に広範囲の病巣を呈した症例を供覧した。・・・以下省略。





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